エリック・カール展:はじまりは、はらぺこあおむし。|色彩の魔術師が贈る創造の全貌

東京都現代美術館で開催!世界中を魅了した「貼り絵」の芸術性と革新性に迫る

2026年、清澄白河の東京都現代美術館に、世界で最も愛されている絵本作家の一人、エリック・カール(1929-2021)の大規模回顧展がやってきます。代表作『はらぺこあおむし』をはじめ、彼の描く鮮やかで生命力あふれる生き物たちは、どのようにして生まれたのでしょうか。本展は、単なる「子どものための絵本原画展」の枠を超え、一人のグラフィックデザイナー、そして現代美術家としてのエリック・カールの創造性の源泉を、約200点の原画や資料を通して浮き彫りにします。

「ティッシュ・ペーパー」が生み出す色彩の深淵

エリック・カールの最大の特徴は、自ら色を塗った薄紙(ティッシュ・ペーパー)を切り貼りする「コラージュ(貼り絵)」という技法にあります。彼は、ただ既製品の紙を使うのではなく、アクリル絵具を使い、指やスポンジ、筆、時にはカーペットの切れ端などを用いて、独特のテクスチャーを持った色紙を一枚一枚作り上げました。

本展の原画展示では、印刷された絵本では決して味わうことのできない、本物の紙の重なりや、絵具の瑞々しい筆致を間近で見ることができます。色の重なりが生む奥行きは、まさに「色彩の魔術師」と呼ぶにふさわしい深みを湛えています。

デザインと教育:カールが遺したメッセージ

ドイツでシュタイナー教育の流れを汲む美術教育を受け、戦後はニューヨークの「ニューヨーク・タイムズ」紙でグラフィックデザイナーとして活躍したカール。彼の作品には、洗練された構図と、読者(子どもたち)を飽きさせない「仕掛け」への強いこだわりがあります。

『はらぺこあおむし』に開いた小さな穴は、子どもたちが指を入れ、物語に物理的に参加するためのデザインでした。彼は「絵本は、家と学校(教育)を繋ぐ架け橋である」と語っています。本展では、彼が初期に手がけた広告デザインから、晩年に取り組んだ抽象的な大型作品までを網羅。一貫して「発見することの喜び」を伝え続けた彼の生涯を辿ります。

鑑賞のヒント:清澄白河のアート&カフェ巡り

東京都現代美術館は、都内でも有数の現代アート拠点です。本展でカールの色彩に包まれた後は、美術館内の「100本のスプーン」で家族と語らうのも良し、あるいは清澄白河エリアに点在するサードウェーブコーヒーの名店で、カールの独創的な色使いを思い返しながら一杯のコーヒーを楽しむのも贅沢な時間です。

開催概要

会場: 東京都現代美術館(清澄白河)

会期: 2026年4月25日(土) 〜 7月26日(日)

休館日: 月曜日(祝日の場合は翌平日)

観覧料:
一般 2,300円/大学生・専門学校生・65歳以上 1,600円/中高生 1,000円/小学生以下無料

公式サイト: https://ericcarle2026-27.jp

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